夕刻、事務所の周りの草刈りを終えたころ。雨上がりの南の空に大きな虹が現れた。うん、実に美しい。
刈った草をかたずけ終えた頃に陽は落ち、雲の抜けた夜空を眺めていたら、鬱蒼と茂る隣の森の高みからフクロウの声がした。このあたりでは食物連鎖の頂点に君臨しているため、彼らがいるということ自体が自然環境が底辺から整っていることになるのだと思う。森の外れからは水が湧き、小さなせせらぎを作っているし、小動物が暮らせるような畑も多い。彼らが獲物を狩るために行動する夜は、実に静かだから、もってこいの生活環境なのかもしれない。
中型のフクロウの縄張りは、1〜4km平方メートルと以外に広い。通年、近くの森で暮らしているようなのだが、それでも声を聴けるのは年に数回程度である。他にも様々な渡りの途中で羽を休める鳥たちの囀りがよく聴こえるし、目の前にある、ひょっこりひょうたん島のような大きな林から、いつも聞こえるウグイスの声は、実に爽やかだ。
と、いう訳で草木や綺麗な水と土を維持しなければ彼らは棲めなくなってしまうので、本当にちいさなことだけれど除草剤など巻かずに草は伸びたら刈ることにしている。
|