事務所のカレンダーは、向こう3ケ月の予定がひと目で分かるように壁に3枚を並べてかけているけれど、今年もあと1枚。ようやく銀杏も色付き、樹の高みから百舌の囀りが耳に届き、ようやく秋らしくなってきたというのに。つい、このあいだまで暑くて仕方なかったし、暦だけがしっかりと歩みを進めているものだから、肌の感覚と季節感がうまく嚙み合わないまま、じきに年の瀬を迎えてしまう。
さて、気象庁の今年のデータを見てみたら、今年10月の最高気温は、33.0℃。例年であれば11月初旬には庭に雪虫が舞うのですが、今年は、先週11月28日(木)でした。例年より、ひと月遅れです。この虫、小さな雪が舞うように可憐に空中を漂い、眺めているだけでも穏やかな気持ちになります。学術名は「トドノネオオワタムシ」だそうです。成虫は白い綿毛をまとってフワフワと漂うように飛ぶことから「雪のような虫」が「雪虫」と短い名前で呼ばれるようになったそうです。急な温度差に弱いらしく、手のひらに乗せると人の体温で雪が解けるように命を終えてしまうものですから、捕まえずにただ舞うのを眺めるだけにしています。
今日も暖かく穏やかですが、まもなく雪が舞う日も近いのでしょうね。霜に弱い鉢植えの檸檬を日当たりの良い室内に移したり、灯油を買いに行ったりとしておかなくちゃ。
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