(5)97式軽貨車 2両 97式軽貨車は昭和12年、日本陸軍が開発した劣悪な線路状況でも使用に耐えられる軍用の軽貨車。大陸でも使用されるため、様々な軌間への変更が可能となっている。ちなみに「97式」の由来は、神武天皇即位の年を日本紀元1年(西暦紀元前660 年)としたとき2597年にあたる年(昭和12年)に正式採用されたものなので、下2桁を用い「97式」という。戦時中、本土空襲に備え、五和駅から島田へ抜けるバイパス線を建設する計画があり、昭和19年ころに陸軍の鉄道聯隊が大井川鉄道に持ち込んだものとのこと。この2両には銘板などは残っておらず製造番号などはわからないが、保線用に使っているようである。
写真は全て1996年12月29日撮影 |