クレープの起源に関しては諸説有りますが、 フランス北西部にあるブルターニュ地方が発祥の地と されています。
その昔、交通の便も発達していない頃この地方は 土地が痩せていて小麦が栽培出来ず パンが食べられなかったので芋が主食となっていました。 12世紀になり、十字軍の兵士たちが遠くアジアから そばの種を持ち帰り、 その後(15世紀とも16世紀とも言われていますが) この地にも伝えられ、そばの種を植えてみたところ 大変良く育ち、栽培が盛んに行われる様になりました。 そば粉を使ってそば粥やそばがきが主食として食べられる様に なりました。 ある時、そば粥を過って焼けた石釜へ落としてしまい、 丸く平たく焼けた物が『ガレット』と呼ばれ、 いわゆるそば粉のクレープの誕生です。
時が経ち、スペインの王女でルイ13世の妻のアンヌ王妃が ブルターニュ地方へ狩りに訪れた際、 現地の人々が食べていたガレットを偶然食べて気に入り、 宮廷へ持ち帰り作らせたと言われています。 この際に生地がそば粉から小麦粉へ変更され、 牛乳やバター、鶏卵、砂糖などが加えられるようになり、 食事系からデザート系への発展形として作られました。 焼いた際に出来るこげ模様がちりめんを連想させる事から 「絹のような」と言う意味の『クレープ』が誕生しました。 |