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2020/06/28 2:05:04
入れ子
去る21日(日)、父の日のこと。


息子から「これと言った意図も無いものだけれど」と小箱を手渡された。化粧紙に包まれた白い小箱を開けてみると「福」と金文字で書かれた四角い最中(もなか)のようなものが覗き見える。箱を逆さまにして手のひらに乗せてみる。どうやら、菓子では無さそうだ。箱を覗くと何やら動物らしきもののの耳が見える。そっと箱から取り出してみれば「招き猫」であった。そして何体もの猫が階層状に詰まっている。「あっ、入り子ねぇ・・・」。

 招き猫であるからしてマトリューシカと呼ぶよりは、”入り子”と呼ぶほうが相応しい気がする。和紙に手彩で描かれた5匹の猫をテーブルに並べてると、傍らで眠っていた19歳の飼い猫が訝し気に目を細め、匂いを拾う。彼女は数多の縄張り争いのひとつで片目を失い、既に残された片眼も白内障でうっすらと水晶体に濁りが出始めた。よもや子猫が来たとでも思ったのであろうか。どうやら新参者が加わったわけではなさそうだと安心したのであろう。何事も無かったかのように再び丸くなって目を閉じた。

 春先から始まった慣れない”新しい生活スタイル”に移行しつつも、さぁて、これからどうしたものかと悩みは尽きず、この福を招くという五体の縁起物を夜な夜な机に並べ、平伏しているのは言うまでもない。